【確認テストつき】産業革命とは|高校世界史

「誰がどんな機械を発明したんだ?

「マンチェスター、リヴァプール、バーミンガムのそれぞれの都市は何が特徴で盛えたんだ?

「またそれぞれの都市の位置が曖昧だ。

紡績・織布と発明の機械に種類があって、

発明者が多数いる産業革命。

そして

産業革命によって繁栄した都市の特徴と位置など

覚えることがあって大変な産業革命。

あまちゃん
先生
あまちゃん 先生

はじめから一つずつ知ることで分かります!

そこでこの記事では以下の内容について解説します。

  • 世界最初の産業革命
  • 機械の発明と交通機関の改良
  • 資本主義体制の確立と社会問題の発生

最後には産業革命の流れをより深く定着させる確認テストもあるので、是非最後までお読みください。

世界最初の産業革命

大航海時代以降、ヨーロッパでは経済的な覇権をめぐって争い、最終的にはイギリスとフランスとの戦いとなりました。

七年戦争)の結果、イギリスは勝利して覇権を握り、世界の一体化が進む中で、イギリスには植民地交易や外国貿易を通じて、さまざまな財が流入し、(商工業)が発展しました。

イギリスで商工業が発展した結果、豊かな国内市場と有利な投資先を求める(資本)が蓄積されたのです。

また国家が(重商主義)政策をとり、広大な(海外市場)を確保しました。

そして、農業も発達し、産業革命期に急増する都市人口を支えたのです。

輪作を中心とする新しい農法(ノーフォーク農法)が導入されて生産性が高まり、農業を利益獲得の手段と捉える(農業経営者)が増加しました。

新農法の導入を容易にするために、(議会)の主導のもとに土地の集約(第2次囲い込み)が進み、中小農民の土地や村の共同地を合わせて大規模な農地を作ったのです。

この一連の事態を(農業革命)と言い、第2次囲い込みによって土地を失った小規模な農民の一部は農村部にとどまり、農業経営者のもとに(農業労働者)となりました。

また他の一部は都市部に流出し、都市の(工場労働者)となったのです。

イギリスは、石炭・鉄などの(資源)に恵まれると共に、17世紀以来、自然科学と技術の進歩も目覚ましかったのです。

これらの条件が整っていたイギリスでは、新しい生産技術が発明されれば、これを応用して工業生産の拡大に役立てることができたため、18世紀後半に世界最初の(産業革命)を成し遂げることが出来たのです。

機械の発明と交通機関の改良

大量生産を可能にする技術革新は、(綿工業)の分野で、都市(マンチェスター)を中心に始まりました。

従来の(毛織物)業にかわり、(インド)から輸入される軽い綿布の需要が高まり、綿布とその原料である(綿花)は大西洋の(三角)貿易で重要な商品となったのです。

1733年(ジョン=ケイ)は手動織物機の生産性を大きく引き上げる(飛び杼)を発明しました。

これにより、綿織物の生産量が急速に増えて(綿糸)が不足したのです。

結果、(綿糸)を生産する紡績機への技術革新を促し、(ハーグリーヴズ)のジェニー紡績機。(アークライト)の水力紡績機。(クロンプトン)のミュール紡績機などが次々に発明され、良質の綿糸が大量に生産されるようになったのです。

特に(ミュール紡績機)は19世紀に入ると改良を加えられて全自動化され、(職人の熟練)を不要なものとしたのです。

高品質の綿糸が大量に供給されるようになると、再度、綿織物生産部門の技術革新が促され、1785年(カートライト)は蒸気力を動力源とし、自動化された織物機である(力織機)を発明しました。

機械の動力源についても、技術革新が進み、18世紀初めに(ニューコメン)が蒸気力によるポンプを発明しました。

1769年に(ワット)が蒸気機関を改良すると、これが水力にかわって紡績機や力織機などの動力として利用され、生産の効率をさらに高めました。

これらの発明により、(綿工業)は繁栄し、(資本家)は多数の労働者を雇用する機械制の大工場の経営に乗り出したのです。

それに伴って、機械を製造する(機械工業)、機械の原料である鉄をつくる(鉄工業)、蒸気機関や溶鉱炉で使われる石炭を生産する(石炭業)など他の部門も飛躍的な発達を遂げました。

これらの中で、鉄工業のコークスを用いる製鉄技術は(ダービー)によって開発され、イギリスの拡大する鉄の需要を満たしたのです。

大規模な機械制工業が発達すると、大量の原料、製品、石炭などをできるだけ“はやく“・“安く“輸送するため、(交通革命)が始まり、18世紀後半には(運河網)が形成され、19世紀には(鉄道)が発展しました。

スティーヴンソン)により1814年に製作された(蒸気機関車)は1825年に実用化され、1830年には(マンチェスター・リヴァプール)間の旅客鉄道が開通しました。

また1807年にはアメリカ人(フルトン)が蒸気船を試作しました。

19世紀のこの交通・運輸の一大変革を(交通革命)といい、世界各地を結ぶ産業・貿易・文化の交流、発展に貢献しました。

産業革命の結果、イギリスは良質で安価な工業製品を大量にヨーロッパ内外の市場で売り捌き、(世界の工場)の地位を獲得したのです。

ナポレオン没落後の1825年にイギリスが(機械の輸出)を解禁すると、(ベルギー)や(フランス)に産業革命は波及したのです。

資本主義体制の確立と社会問題の発生

産業革命により、イギリスは農業中心の社会から工業中心の(産業社会)に移行しました。

産業革命以前の工業は手工業に基づくもので規模も小さく、農家の家内工業や(ギルド)制手工業が残っていました。

しかし、産業革命により大規模な(機械制)工場が出現し、大量生産で安価な商品が供給され始めると、従来の家内工業や手工業は急速に没落したのです。

一方で大工場を経営する(資本家)は経済の大勢を左右するようになり、社会的地位を高め、(資本主義)体制が確立したのです。

産業革命により、(都市)への人口集中が起こり、マンチェスターや(バーミンガム)のような大工業都市や(リヴァプール)のような大商業都市が生まれました。

マンチェスターは(木綿工業都市)として盛え、バーミンガムは(製鉄業・機械工業)の中心として盛え、リヴァプールは(奴隷貿易)の港として盛えました。

大規模な工場で働く(労働者)は、規則正しく働くことを強く求められるようになりました。

同時に、団結する機会が増え、労働者階級としての意識に目覚め、(労働組合)を形成したのです。

分業の進展により(女性)や(子ども)も工場や鉱山で働くことが可能となり、資本家は利潤追求を優先して不衛生な環境で長時間や(低賃金)労働を強制したのです。

このため労働者と資本家の関係は悪化し、深刻な労働問題・社会問題が発生する一方、(社会主義)思想など、その解決を目指す思想が誕生したのです。

【確認テスト】産業革命の流れを覚えよう!

こちらでは、イスラム史のはじめ〜16cまでのイスラムの各王朝がどうだったのか?を覚える問題を5題出題します。

あまちゃん先生
あまちゃん先生

アウトプットをして知識を定着させましょう!

【問題1】

1733 年 ジョン=ケイは手動織物機の生産性を大きく引き上げる何を発明しましたか?

解答

飛び杼

【問題2】

飛び杼の発明により、綿織物の生産量が急速に増えて、何が不足しましたか?

解答

綿糸

【問題3】

綿糸を生産する紡績機の中で、クロンプトンが発明したのは?

解答

ミュール紡績機

【問題4】

18世紀初めに、蒸気力によるポンプを発明したのは?

解答

ニューコメン

ちなみにですが、発明された後、蒸気機関を改良したのはワットです

【問題5】

産業革命で発展したイギリスにおいて、奴隷貿易の港として栄えたのは?

解答

リヴァプール

ちなみにですが、

マンチェスターは木綿工業都市として盛え、バーミンガムは製鉄業・機械工業の中心として盛えました

【動画で一撃攻略】近代ヨーロッパ史完全攻略

産業革命だけでなく、フランス革命など近代ヨーロッパ史の流れを

一撃で攻略されたい方におすすめの解説となっています

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です